たからばこ

好きなものを好きなだけ

MILGRAM ーミルグラムー 第1審 カズイ 考察

 

 

DECO*27×山中拓也×OTOIROによる視聴者参加型楽曲プロジェクト「MILGRAM ーミルグラムー」

 

今回は囚人番号007番・椋原一威について考察する

 

ー目次ー

 

基本情報

 

39歳 / 男 / 186cm / A型

8月5日生 / しし座

 

ミルグラムでは最年長。飄々としており、場を和ますための冗談を口にすることも多い。格闘技の経験あり。柔和で楽天的な人物のように振る舞うが、エスとの個別の面会では、まるで何かを観察するような目線でジッと睨みつけてくる得体のしれなさがある。

 

 

 

half MVより

 

バーの女性への浮気が1番考えやすいんだけど、奥さんらしき人が1度も取り乱したり怒ったりしてないし、むしろカズイと向き合った時に諭すように彼の肩に手を当てて語りかけてるのが引っかかる。

カズイが浮気を疑われたけど上手く言い逃れて、奥さんが信じてるからって言ってる風景にも見えなくはないんだけど、それだとなんか納得いかない。

 

そもそもバーの女性と会う時も指輪してるからな…本当に浮気心あったのかも怪しい。

本気で奥さんよりそっちに気があったなら、指輪くらい外していかない?

バーの女性に心が傾くのを感じつつ、奥さんへの申し訳なさなんかもあって外さないでいたのかな。

そこまで底抜けの善人には見えないけど。

めちゃくちゃ偏見でごめん。

でも何というか、カズイはただ綺麗で優しいだけじゃなくて、もっと人間味のある人だと思う。人間らしい狡さとか汚さをちゃんと兼ね備えてる人だと思うんだよね。

 

ここからは歌詞から詳しく考察します。

 

歌詞考察

 

以下、バーの女性にはカズイ以外の愛している人がいて、その人と上手くいかなくなったときにバーに来てカズイに相談に乗ってもらっているのではないか?という前提の元での考察です。

 

・「また会える呪いが 胸を縛る」

バーの女性とカズイは、彼女が恋人との関係に悩んだ時にしか会えない。なので、また会いたいと願うことは(大きく取れば)彼女と相手が上手くいかないことを願うということ。それを呪いという言葉で表している。

 

・「「またね」が」〜「聞こえた気がしたんだ」

彼女は「またね」と言って去っていくが、帰って相手と仲直りしてしまえばカズイは彼女とはもう会えないので、その言葉はカズイと彼女の関係が終わる可能性を示唆する言葉でもある。

 

・「あなたの心が」〜「あなたの側にいて」

彼女の心が相手ではなく自分に向いてくれたらと思うが、そんな事はありえないと分かっている。カズイが彼女から恋愛事の相談を受けていたのなら、彼女がどれだけ相手を愛しているのかも知っていたはずだから。

そんな分かりきったことを確かめて苦しむくらいなら、このまま良き相談相手として横にいたいと思っている。また、自分の彼女に対する気持ちが愛情なのかどうかを確かめて、届かない思いであることや、道徳に反する(妻がいるのに他の女性に惹かれている)ことであると知って苦しむなら、知らないふりをしていたい。

 

・「笑い合い」〜「初めからだろう」

奥さんと共に笑って過ごすことが幸せだと、これが愛情なのだと思って結婚したが、実際はそれよりずっと心惹かれる女性に出会い、本当の愛情を知ってしまった。なので奥さんとの結婚、そこに至るまでの気持ちは「ミスリード」であったと思っている。

ではどこでそのミスリードに引っかかってしまったのかと考えたときに、奥さんと出逢った時、周りの人より少し居心地が良いからと、それを愛情だと見誤ってしまったところからだろうと考えたのではないか。

 

・「正しさを教えてよ」〜「浮かんで消える」

他の人に心惹かれたまま、奥さんを騙して夫婦を続けることが良いのか、正直に話して別れるべきなのか「正しい」選択がどちらなのか迷っている。

1番望ましい状態である「奥さんを誰より愛している」という嘘は、自分に言い聞かせようとしても消えてしまう。

 

・「試したり」〜「伝わらないだろうな」

奥さんに対する言葉。最初の奥さんとのツーショットより、かなり物理的な距離があいてる。これはそのまま心の距離と取っていいと思う。カズイの気持ちは奥さんから離れていく一方だったんだろうな。

 

・「はみ出した」〜「いつも通りでいいよ」

例えばバーの女性にカズイの気持ちを伝えたとして、彼女もカズイが結婚していることは知ってる(彼女と会う時もずっと指輪してる)から、拒否されるだろう。だからいつも通り、良き相談相手でいるよということかな。

 

・「あれこれ思い出すことを」〜「揺れることを選んだ」

思い出しているのは奥さんとの日々。奥さんへの情がないわけではないのかな。1度は愛して結婚した相手だし。だけど結局、そんな過去の日々はカズイを留めるに足りず、それを捨ててまでバーの女性を想うこと(気持ちの秤は揺れること)を選んで、奥さんに自分の気持ちを正直に話すことにする。

そしてここで奥さんは優しくカズイの頬に手を当てるので、かなり穏やかに彼の申し出を受け入れたのだと思う。

 

・「隠し続けることを」〜「あなたには届かない」

しかし、この決断(奥さんに自分の気持ちを正直に話したこと)が後に大きな後悔を残すことになるので、本心なんて隠し続ければよかったと思っている。そう思うカズイの気持ちを不幸(素直に自分の気持ちを言えた方が良かった)という人がいるなら、その人にはきっとカズイの気持ちは分かってもらえないだろうという意味。

 

・「きっとずっと変わらないまま」〜「臆病なだけ」

奥さんとの間にある感情が唯一無二の愛情ではなかったことも、カズイが他の女性に心を寄せていることも、何も知らないで、付き合いたて、結婚したての頃のように変わらないでいられたら良かったと思うけど、そんな思いは自分にも相手にも素直になれない臆病なものではないのか。

 

・「ずっと前に諦めたこと」〜「臆病なだけ(2回目)」

ここで柵の手前にいた奥さんらしき人影が次の同じ場面では消え、赤い林檎が割れているので、奥さんは死んだんだと思う。おそらく身投げ。

ずっと前に諦めたこと、というのは2人が夫婦でいること。もしくは愛し合っていること。それは先の展開で、カズイがバーの女性に気持ちが傾いていることを正直に話した時に諦めなければならないことだと理解してもらっていたはず。それなのに、何故今更それを嘆いて死んでしまったのかという問い掛けかな。

 

・「確かめて」〜「幸せのミスリード

ここの「あなた」は最初とは違って奥さんのこと。カズイが自分の気持ち(バーの女性に気持ちが向いていること)を確かめてそれを伝えることで奥さんが苦しむなら、このまま(あやふや、halfなまま)奥さんのそばにいたら良かったという後悔なのではないか。

誰より近くにいてくれた奥さんなら、自分の気持ちも分かってくれるのではないかと思ったことがミスだったと思ってるのかな。

 

歌詞考察まとめ

 

結局カズイの浮気かなぁと。指輪を外さなかったのは、バーの女性にあくまでもあなたにそう言う気持ちはないよという意思表示をするためかな。少しでも恋心の鱗片を見せたら、相談相手にはなれないどころかもう二度と会えなくなるかもしれないから。

そしてやっぱり奥さんはカズイの浮気を知って、容認した可能性が高いと思うんですよね。だけど心の奥底で追い詰められて自殺したんじゃないのかなと。分かんないけど。

 

こんなの土台が決まってしまったら、そこに都合がいいように歌詞解釈しちゃうからな…。

例えばこれ、カズイが奥さんと政略結婚をさせられて、お互いに愛はないのだと思っていて、カズイが奥さんからの愛は諦めてバーの女性と少し親しくなってきた時に、奥さんがそれを見て、カズイは本当は彼女が好きだったのに自分と結婚させられたんだと思って、カズイの恋を成就させるために邪魔にならないようにと死んだ…とかの解釈もできるんですよ。

細かくすると長くなるからだいぶ端折ったけど。

 

まぁわたしがこの説はないなと思った理由もちゃんとあるんですけどね。それは尋問内容のところで詳しく。

 

ただミルグラムが本当に難しいのは、土台に置く解釈によって歌詞もMVも何千通りにも解釈できてしまうこと。

一応わたしもYouTubeのコメント欄を中心に、いろんな方の解釈を見て、その上で自分の中で可能性が高いと感じたものを自分の解釈入れて書いてるけど、まるで自信はない。

だって人の考察読めば読むほど、確かにここの歌詞そうも取れるな!?ってなるんだもん…むずかし…

まだ第1審だから!ここから先で解明することもあるはずだから!と自分を励ましながら書いてます。

2審3審でさらに迷宮入りとかやめてね頼むから。

 

 

 

尋問内容より

 

Twitterでの公開分しか見てません

 

・何をしても許されるなら正直に生きてみたい

・家族にとって自分は恥でしかないだろう

・大人と子供の違いは責任。大人は自分勝手でいてはならない。

・感情を優先して失敗した

・家族構成について "今はひとり"

・今会いたい人は、もう会ってはくれない

・前世や占いは信じない。そんなものに責任転嫁できないから。

・何度か出てくる幼馴染の存在

・自らの人殺しを後悔している。嘘をつき続ければよかった

・Q. 赦されたいか? A. 俺の弱さを許容して欲しい

 

この「嘘をつき続ければよかった」って言葉が、奥さんとのすれ違いの末に起きた事故という説とは結びつかないなと思った。もし、本当は愛していたのに政略結婚故に本心を伝えられず、奥さんに誤解をさせてしまったのなら、「早く本当のことを言えばよかった」になるはず。

 

「嘘をつき続ければよかった」というのは、他の人に気持ちが傾いてしまったことを黙っていればよかったという事だと思う。そうすれば奥さんは死ななかっただろうから。

感情を優先して失敗したというのも、結婚してるのだから他の人のことを想うべきではないという理性よりも、バーの女性が好きだという感情を優先してしまったが故に奥さんを自殺に追い込んだから。

 

浮気を誰かのせいにしたりする気はないし、自分の弱さだったことも分かってるんだな。まぁそういう演技の可能性もあるけど。

 

「今会いたい人は、もう会ってはくれない」ってどういうことだろう。会いたい人は奥さんか、バーの女性か。

奥さんなら死んでるんだから「会えない」になりそうだし、バーの女性ならどうして会ってくれないのかが気になる。相手と上手く行き始めたのか…?

これは考察というか覚書程度に。

 

 

 

ボイスドラマ 剔抉の夜より

 

全くもって本心が分かんない…今までで1番読めなくて頭抱えちゃった。

 

MVから見るに、冷血非道という感じではないのよね。どちらかと言うと、カズイ自身も言ってたように女々しくて、優しく哀しい雰囲気の漂うものだった。

MVには彼らの主観は入っているけど、事実は事実として残ってる(曲の中で嘘はつけない)はずだから、そこは信じていいと思う。

ただあの優しさや哀しさが演技だったかもしれないと言われたら、それはそう。

カズイが徹底してその仮面を被っていた場合、それがMVに反映されてる可能性は否めない。

 

だけど私は、たとえ演技だとしても、それって突き詰めていけばその人の本質になると思う。

カズイが優しい人の演技をしていたとして、誰の前でもそれを貫いていたなら、それはもうカズイの本質と言っていいんじゃないのかな。

心の中では極悪非道なことを考えていたかもしれない。だけど、それを今まで全く表に出さなかったなら、そこを罪に問うのは違うと思う。

私たちだってどんなに仲良くしてる人でもこういうところ嫌だな、とか、下手すれば死んじゃえって思ったりとかすることあると思う。でもそれは罪に問われないでしょ。てか問われても困る。

人間なんだから、多面性はあって当然なんだよ。だけどそれは表に出さなければその人の心の中でだけの話なんだから、何を思っていたって許されて良いと思う。心の内で思うことすら許されないなら世の中極悪人しかいなくなっちゃうよ。心の中まで純粋潔白な人なんてそうそういない。わたしなんか心の中で何人殺したか分かんないよ…(クズ)

 

という観点で、カズイは善人として良いかなと思ってる。少なくともMV内には優しい様子しかなかったし、エスと話している時も、仮面を被った状態ならただの優しい人に違いなかった。

本性がどうあれ、その時見えている性質もその人の一部であることには変わりない。

 

ボイスドラマを聞いてると、カズイはかなり臆病なんじゃないかと思った。不安だから物事の本質を知りたがって、そうでもしないと動けないから自らに枷(最年長なんだから云々)をつけて追い詰めて。

弱い自分、臆病な自分を知られたくないからヘラヘラ笑って余裕なふりをしてるように見えた。根拠はないけど、なんとなくね。

 

「俺を人殺しと捉える人間は数少ないはず」「これを人殺しとするなら、あまりにも解釈がひどすぎる」「俺を人殺しとするには、俺について深く知る人物でなければ不可能」

これらの言葉から、カズイが直接手を下したわけではないことはほぼ確定。まぁ奥さんは自殺だろうな。「深く知る」というのは、カズイが他の女性に気持ちを寄せていたことを知っているということかな。

その前提がなければ奥さんの死は事故か、カズイとは関係のない話と思われることが多いだろうから。夫婦仲としては良かったみたいだし、痴話喧嘩とも思われにくいだろう。

ただ、カズイの気持ちが離れていたことを前提に置いた場合「カズイの浮気が原因で奥さんが‪自殺した=カズイは人殺し」と思う人がいてもおかしくはない。

 

殺人について「後悔はしてるが、反省のしようがない」ね。これはどう取るかだよなあ。わたしは、奥さんに自分の気持ちが揺らいでいることを伝えてしまったことを後悔はしてる。だけど、気持ちが揺らいだのは自分にも抑えられない事だったし、そもそも奥さんはそれを受けて納得してくれたはずなのに死んでしまったので、反省のしようはないということだと思った。

けどこれを反省する気がないと受け取った人もいるみたい。言葉だけではどっちか判断つかないね。

 

そして、囚人側に危害を加える気持ちがなく、実際にエスの傷にならない場合は囚人がエスに手を出すことも可能。これが後々どう効いてくるかな。拘束くらいなら可能ってことだからね。

 

 

ー 6/22 追記 ー

 

ボイスドラマ、メモ取りながら聞いてたくせに「お前の嘘が人を殺した」ってエスの言葉思いっきり無視してましたすみません…

 

尋問では嘘をつき続ければ良かったって言ってるのに、その嘘が人を殺したの…?どういう事だろう。

いやでも、この「お前の嘘が人を殺した」っていうのはエスの見解だもんな。合ってる保証はない。
もしくは尋問で指す嘘と、ボイスドラマで指す嘘は内容が違うとか。


ボイスドラマでの嘘は「善人のフリしてたこと」を指していて、その仮面を被った状態で奥さんに好かれ、結婚することになった。もし結婚してなければ、カズイと出逢っていなければ、彼女が死ぬことにはならなかったはずだから、善人のフリをしていた(嘘をついていた)ことが彼女を死に繋げてしまった=お前の嘘が人を殺した、とか。


尋問での嘘は「奥さんが好きだということ」を指していて、その嘘をつき続けて他に好きな人が出来たことを黙っていれば奥さんが死ぬこともなかったから「嘘をつき続ければ良かった」っていう、先の考察と同じ。

 

かなり都合の良い解釈かなとは思うけど、こうでもしないとボイスドラマと尋問内容が矛盾する。

 

 

 

まとめ

 

カズイには奥さんがいたが、バーの女性に好意を寄せるようになる

・悩んだ末、奥さんに自分の本心を打ち明けることにする

・奥さんはそれを許容してくれたが、心の底では葛藤も暗澹とした気持ちもあり、最終的に思い悩んで自殺してしまった

・奥さんが自殺した原因はカズイの浮気にあったので、カズイは人殺しとしてミルグラム

・ボイスドラマからは全く本心が読めないが、全体を通して感じられた表向きの印象は優しいおじさん

・また、臆病な様子も見て取れる

・殺人については「後悔はしてるけど、反省のしようはない」

 

わたしは浮気自体はそんなに悪い事だと思えないんですよ。だって、付き合ってる人がいたり結婚していたとしても、その後に相手よりもっと好きな人が現れてしまうのは不可抗力じゃん。わたしはそんな状況になったことないから知らないけど。

問題なのはその時どうするかだと思ってて。恋人との関係を続けたまま別の人と付き合ったり、体の関係を持ったりするのはアウトというか最低だと思うけど、カズイのように恋人に素直に本心を告げて別れようとするのはむしろ誠実だと思ってる。

だって出会う順番を間違っちゃっただけなんだから仕方ないじゃん…。結婚したなら、その人と一生添い遂げる努力はするべきだけど、どうしてもそう上手く行かない時もあるでしょ。

 

ということでカズイ赦せると判断します。

 

まぁ本当に奥さんにちゃんと本心告げたのか分からないから、半分くらい妄想願望入ってますけどね。そうであってくれと願うよ。わたしはカズイが優しいおじさんだって信じてるからね…。

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

また何か気づいたことがあれば追記していきたいと思います。

 

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