MILGRAM ーミルグラムー 第1審 ミコト 考察
DECO*27×山中拓也×OTOIROによる視聴者参加型楽曲プロジェクト「MILGRAM ーミルグラムー」
今回は囚人番号009番・榧野 尊について考察する
ー目次ー
基本情報
23歳 / 男 / 176cm / AB型
10月6日生 / てんびん座
常識人の一般男性。状況に順応しようという姿勢はある。自分の罪を認識している他のメンバーとは違い、自分が何を犯して囚われているのか全く分かっていない。夜中になってもミコトの監獄からは物音がするため、いつ寝ているのかがわからない。
MeMe MV より
率直な感想としては、やっぱり解離性障害の可能性が高いのかなと思った。
専門的な知識は全くないけど、歌詞の所々から記憶が飛んでる様子が伺えるし、途中で曲調もガラッと変わって殺しなんかしそうにない善良な人間に見える場面もあるし。
「僕とボク」表記からは二重人格かな?と思うけどどうだろう。多重人格とかではなくて普通に二面性がある人間な可能性も捨てきれない。
その場合、二面性なんて人間には付き物だからミコトだけが特別とは思わないけど、ただその二面の乖離が大きすぎる気がする。
いろんな人をなぶり殺しにしてたみたいだから、特に憎んでる相手とか特定の相手がいるわけじゃなく、イライラした時に近くにいた人とかムカついた人とかを殺してたって感じかな。
ストレス発散で人殺し、だいぶやべぇヤツですね…
ボクが裏の人殺しをするミコトで、僕が表の善良そうなミコトかな。ボクが僕を救うから、裏の狂暴さをもって表は救われる。
親とか周りからの期待、もしくは世間的な普通に収まろうと温厚で優秀ないい子を演じてきたけど、本当はその裏で暴力的な気持ちを必死に抑えてて、それが二重人格になって爆発したって感じなのかな。
まぁでも善良そうな方も「嘘なら君のこと赦さないよ」とか「今なら君を赦してあげる」とかから見るに、ただ温厚なだけではなさそう。
裏人格と同じような狂気や常軌から逸脱した思考回路が垣間見える。
*ここから先、裏をミコト、表を尊と表記します。
テレビ越しみたいに自分の行動を上から眺めてる描写もあるよね。これは離人症とか解離性同一性障害の人の話ではよく聞くから、解離性障害説を推すには大きな根拠になる。
ただこのとき気になるのが、テレビ越しに自分(別人格)の行動を眺めてるのはミコトなんだよな。しかも落ち込んでる様子の尊を見てニヤッと笑う。
ミコトは何のために入れ替わって悪事を働いてるんだろう。ただ尊が抑え込んでる気持ちを吐き出すためかと思ったけど、それだと落ち込んでるのを見て喜ぶのは不自然。周りに抑圧されて来たことを発散するために生まれ、尊の中の1人ではあるけど、尊が自分のしたことによって責められたり悩んだりするのを楽しんでる?
だとするとミコトにとっては自分の体そのものでさえもう玩具みたいな感覚なのかな。
あと度々出てくるカードは何だろう。タロットカードに見えるけど。
かなり重要そうだけど、そういうのは詳しくないので他の人の考察を見せてもらうことにします(安定の他力本願)。
冒頭の歌詞は人を殺す前、ミコトが生まれる前に「戻れた」としたら、周りのために自分の本心を押し殺して「生きたまま死んだフリしてる」になるっていう気持ちと、俺が人殺しなんて嘘だ、夢なんだから早く覚めろ、止まれ、終われっていう尊の気持ちかな。
尊はミコトの存在を本当に知らないのかな。
見て見ぬふりをしてる?どっちだろう
全く気づいてないってことは無いよね。ミコトが活動している間の自分の記憶は消えてるわけだし、歌詞でも「なんで?」って何度か言ってたから、違和感はあったんだと思う。
何か怯えていたり落ち込んでいる様子があったのは、記憶がない間に何かとんでもないことをしてしまっているんじゃないかってことに気づき始めてるから?
ただ、それは自分が知っているんじゃなくて、人に言われて(例えば出歩いた記憶のない時間・場所で見かけたよとか、人殺しについて後日警察から尋ねてこられたとか)で薄々勘づいてるって可能性が高い。
中盤の「そんなありえない〜ニセモノ」より、以前にも同じように自分の言ってることを信じてもらえない、もしくは身に覚えのないことを言われ傷付けられ責められたことがあったんじゃないかと思う。
全然気付いてなかった、全く知らなかったと言うには無理がある。
ボイスドラマ John Doe より
John Doe の意味を調べたら「名無しの権兵衛」だって…なるほど。
なんでミコトはエスに直接攻撃できたんだろう。
囚人から看守への攻撃はできない、それは遵守されているようだし、実際にコトコが手を出してもその拳は届かなかったから、別にそのシステムが壊れたわけではなさそう。
唯一、あのときのミコトが他のみんなと違ったのは「別人格が手を出した」というところ。
ミルグラムに収監されたのは榧野尊であり、ミコト(裏人格)ではないからミコトからならエスへ手を出せた?
だとすると面白いなと思う。そして二重人格説がほぼ確定できる。
ただこれ、かなりの危険因子だよなあ…。
ミコトはそもそもが凶暴さを司る人格なようだから、エスは今後も問答無用で殺される可能性がある。それに囚人同士での争いがあった時、殺しに慣れた様子のミコトが手を出してしまうと高確率で死人が出る。
コトコはまた別なようだけど、ほかの人たちは恐らくそこまで身体能力に長けてない。自殺に追い込んだり弱った人を殺したり、やってきたのはその程度で、真正面から人と殴りあって勝てそうな人は少ない。
ミコトであればエスにも手が出せる、さらにめちゃくちゃ強い。ここが今後にどう影響するかな。
コトコちゃんの「筋肉量からは想像もつかない打撃の重さ」ってのがかなり気になる。別人格になるとそういう事もありえるのかな。でも基本的な身体の造りは同じなのに。
と思って調べたら、どうやら有り得るよう。
人格が入れ替わることで体格や持病、視力まで変わるらしい。
ここまで来ると多重人格説は確定にしていいかな。たぶんただの二面性の演技でそこまでにはならんでしょ。
フータの小心者なところが完全にバレてるのはおもしろかったな。そしてカズイとかシドウが「人殺ししそうな人」に分類されてるのは驚いた。
それは人間性を見てなのか、体格や筋肉量からなのか。
ミコトは自分が理由なんて特になく人殺してるから、他人もそうやって人殺してるって思ってる可能性はある。
ムカついたから殺すのが当たり前、みたいな。
そしてその場合、自分の身体能力に頼ることがほとんどだから、体格的に「人を殺すほどの力を持っていそうか否か」で「人殺ししそうか否か」を判断してるのかもな。
性格的なものを判断基準にするなら、カズイとかシドウはどちらかと言えばやりそうにないと思う。個人の解釈だけど。
まぁミコトも「ワンチャンあるかも」って言ってるからね。本当に彼らが人殺しだとはあんまり思ってないのかな。
個人的にすごく印象的だったのは「悪いこともしてない」って言い切ってること。「人も殺してない」までは分かるけど「悪いことをしてない」ってなかなか言えなくない?
どんな人間だろうと、20年以上生きてきて一切の悪事を働いてない人なんていないと思う。その悪事に大小の差はあれど、自分から見ても周りから見ても完全な善人なんていないでしょ。
咄嗟に出てきた言葉と言われればそれまでだけど、だとしてもミコトの中に「悪いことを一切してない、コツコツ普通に頑張ってきた自分」が理想像としてあるのは間違いないと思う。それってかなり危ない思考だよね。
自分で自分に完璧を求めてる。逃げ場がない。
そういう完璧主義なところが別人格を生み出す引き金になったのかもしれないな。
エスに解離性健忘について言及された時も、どんなにその話が理にかなっていても自分に都合が悪いことは認められないって様子が目立ったし。
自分の理想、世間の理想、普通から外れた道を歩むことは考えられない、許せないのかもしれない。それはとてもつらい生き方なんじゃないかと思う。
あと「苦労して憧れの会社に入ったばっかり」ってのも引っ掛かった。
エスのアンダーカバーMVを見た時から、ミコトはブラック企業勤めで、それがきつくなって上司を殺したんじゃないかと思ってたのね。だから「憧れの会社」ってところがどうにも。
それはそう思い込みたいだけなのか、都合のいいことだけを記憶して、憧れの会社がブラック企業であったことを記憶から消そうとしてるのか。
まぁわたしのアンダーカバーMVを見て感じたことが見当違いな可能性も十二分にあるけど。
まとめ
・多重(少なくとも二重)人格である説はほぼ確定
・裏人格である間の記憶はない可能性が高いが、そういう演技をしている可能性も捨てきれない
・裏人格からならエスへの攻撃が可能
・裏人格は身体能力もかなり高い
・理想や普通、善人に固執する様子が見られる
コトコの言う通り「裏人格の犯した罪は主人格が責任を持つべきなのか」っていうのは非常に難しい問題だと思う。
だけどわたしは、それも主人格の責任だと考える。
記憶もない罪を被せられ、自分の中にいる他人のせいで罰を受けるのはとんでもなく理不尽な仕打ちだけど、でもじゃあ主人格がその罪を負わなければ他の誰が償うんだろう。
その人の中にいる以上、裏人格も彼の一部であることには変わりないのではないかと思う。
もし彼が弱くて醜い自分を認められていたら、自分に凶暴な部分があることを認め、早々に治療へ入っていたら、きっとこんなことにはならなかったはずだ。
裏人格が生まれてしまったのはそれを怠った、素の自分を認められなかった表人格のせいでもあると思う。
もちろんそうさせてしまった周囲の環境にも問題はあると思うけど。
ということで、わたしはミコトの罪に対して赦さないという判断をしたい。
これもまたかなり意見が割れそうなヤツだなあ…。
追記
8/18追記
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YouTubeのコメント欄で1番サビに出てくるタロットを特定してる方がいました。結構おもしろかったです。
ただ「平気で嘘をつく」がめちゃくちゃ引っかかる。嘘ってことはやっぱり多重人格のフリをしてるのか?これはどっちが本当か分かんなくなってきたな。
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MVでは僕とボクだったけど、ボイスドラマでは凶暴になった時に俺って言ってるんだな。
これは見つけられてないもうひとつのミコトが存在してる可能性がある。
二重人格には収まらなかったかな。
俺が暴力的なミコト、僕が表で活動するミコトで、ボクは何だろう。
そういえばMVの方で少し気になってたことがあって。俯瞰的に落ち込んだ自分を見たすぐあと、血を洗い流しに風呂に入ってる。しかもそこの曲調は穏やかで表ミコトのパートと思われるもの。
この裏ミコトが犯した罪を後片付けし、表ミコトとの間を繋ぐ役として働いてる「ボク」という存在がいたのかもしれないな。
裏と表の間という存在なら、表の曲調で裏の画ってのも納得出来る。
さらに「ボクが僕を救う」のは裏でやってる事を表に悟らせないよう働くから、表の善良な心を守り救うって意味だったのかも。
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8/24 追記
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ミコトはMV中で利き手が変わってるんですね。そして髪型も。そのことについて考察されたツイートを見て思ったことを少し。
ミコトの利き手も髪型も人格により変わると仮定した場合、利き手と髪型の組み合わせにより少なくとも4人以上の人格が示唆されてる。でも一人称から推定される人格数は3人。
ここを踏まえて、わたしは示されている利き手について、注意すべきものとスルーすべきものがあると思う。
物(下ろしたバットやゴミ袋など)を持つ、扉を開けるっていうのは利き手には由来しない、言わばどっちの手でもできる動作な気がする。
実際、生活をしながら少しだけ意識してみたけど、これらの動作は空いてる手や近い手で行うことが多かった。
つまりこの辺の動作に関して、利き手云々は考えなくても良いのではないかと思う。
それに対して、利き手として認知すべきものとして挙げられるのは
①殴った時のバットの持ち方
②「かわりばんこ脳を揺らせ」で頭に当てられる手
③各場面でのタロットカードを持つ手
④最後に殴り掛かってくる手
これらは大抵の人間が基本的に利き手で行うと思われる動作。(殴ったりするのはわざと利き手とは違う、力が乗せやすい方でやる人もいるが、そこはひとまず例外とする)
そして、これらに関してミコトの手の対応は①右②右③左右どちらもあり(前半に右、後半に左が集中)④右である。
①④より暴力的な俺ミコトが右利きということは確定で良いと思う。
②について、これはTwitterでフォロワーさんが考察されていた事なんだけど、ここの歌詞はボク(中立)が僕(表)と俺(裏)に対して言った言葉なのではないかと。
ボイスドラマを聞くに、僕は少なくとも俺の存在を知らない、もしくは夢だと思い込んでいるようだった。つまりここで僕からこの歌詞が出てくるのはおかしい。だがボクなら、中立として立ち回っていた彼なら、この歌詞にも納得がいく。
よって、ここでボクは右利きと仮定する。
そうなると残る③で出てくる左利きが僕ということになる。
左利きが持つタロットカードはどの場面でも伏せられたままなのも、僕の現実を見ようとしない性格に重なるように感じる。
ただそれだと、主人格であるはずの僕が心象のMVでほぼ出て来てないことになるんだよなあ…。
そういうのはありなのか否か。
まぁ3人合わせての心象だとして、さらに殺しをしてたのが俺、その証拠を隠蔽してたのがボクだと考えると僕が出てこなくても不思議ではないか。彼は殺しには全く加担していないことになるんだもんな。
そしてここまで来て、髪型はあんまり気にしなくていいのかな?と思った。特に分け目なんて動きによって変わるし。
人格と言うよりは、彼の心を指してるのかも。目全隠し前髪のときは人に見られたくない、何も見たくない、みたいな。髪型によって心の闇を暗示している部分もあると思うし。やっぱり目が見えないと怖い印象あるからね。
ということで、やっぱりミコトの人格は3人でいいんじゃないかと。
もちろん見える映像の全てに意味があるレベルに情報量があるコンテンツなので、全ての場面において利き手で行動している&髪型によって人格が違う(つまりめちゃくちゃ人格数あることになるんだけど、そこも含めてのミコトのやばさなのかもしれない)可能性も捨てきれないけど。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
また何か気づいたことがあれば追記していきたいと思います。