たからばこ

好きなものを好きなだけ

アイドリッシュセブン メインストーリー 第6部 8章 感想

 

 

 

虎於の高飛車な態度があまりにも今まで通りでつらかった。ずっとそうやって生きてきたんだなと思って。

今回のこれだって、裏側を何も知らず見たらただの恵まれてる嫌味な奴にしかならないもんなあ。ずっとそうやって、本当にやりたいことをやらなくていい、今のままで十分恵まれてるって口にしないままいたんだね。

 

誰かのためならいくらでも頑張れる。でもそれじゃあこれまでと何も変わらない。そんなのを求めてるわけじゃない。虎於に、虎於のために頑張ってもいいことを知って欲しいんだよ。でもそれが虎於にとっては何より難しいんだよね。

 

堂々巡りの解決しない(正確には煮え切らない自分のせいで解決できない)問題に向き合っていると自分が情けなくなるの、まじで分かる。だからもういいよ、終わりにしようってなるのも本当に分かる。つらい。

虎於に関しては本当にこれでもかってくらい自分を重ねてしまうのでずっとキツかった。

 

 

巳波のコメントに焦って士郎〜!!なんかやばそうやぞ士郎〜!!て思いっきり叫んだ。頑張れ。頼む。

と思ってたらほんまに宇都木士郎お前ってやつは……ŹOOĻくんたちのこと大事にしてくれて本当にありがとう。

虎於の背中を押したくないわけじゃない。ただ、怪我をするかもしれないことを、自分が勝手に決める訳には行かない。たとえそれで信頼が得られるとしても、それだけは出来ない。しちゃいけない。そういう誠実さはマネージャーをするに当たって間違いなく一番大事だよね。たとえアイドルたちに嫌われたとしても、彼らを守るのが仕事なんだもの。そう思うと残酷だな。

 

信頼って難しい。信じてもらう努力も、信じようとする努力も、どっちもないと成り立たない。

信じようともしないまま「信じさせてよ」と喚いても何も変わらない。信じさせる気もないまま「信じてよ」と言っても信じてもらえるはずもない。双方に信じる気持ちと信じてもらいたい気持ちがあっても上手くいく訳でもない。人と人の関わりって本当にこの上なく面倒くさくて、この上なく愛おしい。

 

悠の言葉が大人すぎてびっくりする。あんたほんとに高校生?

甘やかしてほしい訳ではなくて、ただ、しんどいと思った時に無条件で味方でいてくれる人が、安心できる居場所になってくれる人がほしいだけなんだよね。それだけでまた少し頑張れるから。

 

そんでここで来る「屋根の修理できる?」「失敗作って言わない?」なんよ。もう。アイドリッシュセブンほんまそういうとこ。

すごくしっかりしてて大人に見える悠も、たくさん傷つけられてきた人なんだよね。

悠はおばあちゃんと2人きりだったのもあって、しっかりしたり誰かを守ったりすることが板についてるのかもな。それが不幸だとかではなく、これが亥清悠って人間なんだろうなと思った。

 

そしてこれに対する士郎の「そんな相手はみなさんに近づけさせません」よ。ベストアンサーか?

ほんと新章更新の度に宇都木士郎の好感度がどんどん上がってく。

「面倒な人たちだなとは思いますけど」ってちゃんと隠さないで、その上でだからこそ守りたいって言うのも好きだよ。

 

指切りスチル可愛すぎて思わずスマホ投げた。何?可愛い。世界の孫。ありがとう。

 

ŹOOĻみんなで虎於を助けようとしてるのすごくいいなぁって思う。

 

 

 

 

 

ド直球しか知らない男、宇都木士郎。心のドアのノックの仕方が絶妙になんか足りない宇都木士郎。ほんとに好き。こっちもおもしれぇ男。

 

みんなと打ち解けたくてチョコミントの話とボートの話をチョイスするの、さすがにセンスが独特すぎん?

 

優しいかどうかは僕が決めることじゃない。だけどみんなことが好き。貴方たちの力になりたいと思ってる。それをこんなにも真っ直ぐに伝えることが出来るのってすごい。

こういう所があるから、宇都木さんは悪い人ではないんだろうなと思える。

真っ直ぐだからこそ伝わる気持ちもあるよね。

 

 

 

 

 

何も言えないでいる虎於に対してただずっと待ってるんじゃなくてアプローチを変えたり、クローズドクエスチョンにして選択肢を狭めてみたりできるの、まじで仕事のできる男だな。

 

そして虎於の話。刺さりすぎてキツかったな。

家族が好き。大事にしてもらっている自覚がある。だからこそ、つらい。それをこんなにもちゃんと描いてくれるなんて思ってないのよ。ほんとアイドリッシュセブンってそういうとこ。

期待して、否定されて、落胆して。それを何度も繰り返せばそりゃ誰だってもう期待することすら怖くなる。だけどそこに「申し訳ない」や「恥ずかしい」という言葉が当てられてるのを見て、私の読んでるストーリーは確かにアイドリッシュセブンなんだと思った。誰もが抱える普遍的な感情じゃなく、このキャラクタがこの場面に立ったからこそ出てくる言葉がちゃんと描かれてるんだよね。

 

トウマの「トラが悪いんじゃない。やりたいことを見つけてもやらせてもらえなかったんだろ」は間違いない事実だと思う。きっとその言葉に救われる人だっている。だけど、それは本当に家族は悪くないって思ってる虎於にとっては苦しい言葉でしかないんだと思う。

反対に、これはたぶん壮五さんになら響く言葉だと思ってて。恐らくそこにある差は家族のことを好きでいるか、嫌いでいるかなんだよね。それが良いとか悪いとかの話ではなくて、今までアイドリッシュセブンで描かれてた家庭に問題のある子(壮五、環、大和)は家族を嫌っていたし、大抵の場合において家が息苦しい場所になるのは家族と上手くいかないからなんだと思う。だけどそうではない、好きだからこそ苦しい、大切にしてもらっているからこそつらいの気持ちもあることをちゃんと拾ってもらえたのは私にとってかなり嬉しい事だった。そして同時に、トウマの言葉に少しだけ落胆した。あぁ、やっぱりそういう話に思われてしまうのか、と。

ただこれは私が虎於の「家族のことが好きだからこそ望み通りでいられないことが申し訳ない」みたいなところに共感を持って、少なくとも今まで描かれてきたいろんな家庭環境の中の何よりも身近なものとして見てるから言えることなんだと思う。もしこれがそうでなかったら、私だってきっとトウマと同じことを言ってた。

だから別にトウマを責めようとかそういう気は一切ないことだけは明言しておく。脚本に対しても、虎於の気持ちはちゃんと大事にしてる上で「ここで狗丸トウマならこう言うだろう」を描いてるだけだと分かってるので、なんの文句もないよ。むしろアイドリッシュセブンのそういうとこ大好きだよ、とだけ言わせといて。

 

これさえやってれば安全に成功する、それを選べる人達ばかりなら、きっとこの世界はとてもつまらなくなってる。

スポーツ選手も、アイドルだってそう。絶対に成功する保証なんてどこにもない。だけど、エンタメを、楽しさを提供してくれるのはいつでもそういう人たちなんだよね。

ていうかこれを考えると虎於の両親、よく虎於がアイドルやることを認めてくれたね。なんでなんだろ?月雲という大きなバックアップがあるから?

 

ここの虎於の「余計なことは口が回るのに、肝心な言葉はなにひとつ言えない恥ずかしい臆病者」がキツかった……分かる……てなってボロボロ泣いちゃった。都志見文太の言語化能力ほんとなんなの!?

 

それでさぁ「御堂さんを守ろうとしたご両親の愛情が間違っているとは言えません」だよ。まじでほんとにアイドリッシュセブンそういうとこ。そうなんだよね。虎於のパパたちの愛情も愛情には違いないんだよ。虎於を大事に思ってるからこその言葉だったんだよ。そこを否定しないのまじでアイドリッシュセブン。両親の愛情を否定しないことで、それを大事にありがたく思ってる虎於の心も否定しないでいてくれるのまじで信頼しかない。本当に本当にありがとう。

 

信頼の要は自分たちのために必死になってくれること。2部の百ちゃんも同じだったね。私にもそういう気持ちがあって、それをずっと汚ない感情だと思ってた。それってなんかすごく承認欲求が強いというか、欲しがりな気がしてしまって。だけど同じように思ってる人もいるんだなと思うと少し安心する。どんなに言葉を尽くしても結局咄嗟の行動が全てというか、考え抜かれた言葉たちよりも信頼出来るものがそこにあるのもまた事実だよね。もちろん大切に紡がれる言葉が人の心を動かすことだってあるけど。

 

宇都木さんの「どうしてほしい?」にちゃんと答えられる虎於ほんとにすごいなと思ったし、ずっとずっとそうやって言って欲しくて、そう言ってくれる誰かを待ってたんだろうなとも思った。

やっと出逢えて本当に良かった。

 

ほんとにさぁ、世の中にこんなにかっこいい「任せてください」がある?と思ってめちゃくちゃ泣いた。宇都木士郎、ŹOOĻのマネージャーでいてくれてありがとう。

 

 

 

 

 

虎於の心から嬉しそうな「やった!」に引くほど泣いた。号泣。今回1番泣いたポイントここです。この一言にこんなに泣かされることある?

 

自信満々な「ふっ……まぁな」も嬉しいよ〜!!!!!ほんとにほんとに良かった。何回でも言う。良かったね、虎於。


そうやって素直にかっこいいじゃん!て言える三月くんが大好きだよ。かっこいいね。推しに激甘でお送りしております。


最後にどでかい爆弾を落としていくな。なんのフラグ!?と思ったけど、理ちゃんだよね?たぶん。小鳥遊所属のアイドルになるの?なれたとして、彼女が鷹匡のところを離れるのを良しとするとは思えないけどなあ。

 

 

 

 

 

ということで虎於に感情移入しまくり泣き腫らした章でした。

正直、私は今でもŹOOĻがTRIGGERにしたことを許してないし、あんなことをしたŹOOĻが他12人と同列に肩を並べているのを見ると複雑な気持ちになる時もある。だけどやっぱり、一人一人の人間としては彼らのことがとても好きだし大切だと思えた。特に5部から後ではその気持ちが強くなってきた。犯した罪は許せないけど、彼らのことはようやく少しずつ好きになれている気がする。

ていうか軽率に虎於推しになりそうな章でした。ちょろい。