A3! メインストーリー 第9幕 失われた日々を求めて 感想
ようやくというか、今更というか
A3! 第9幕を読み終えた
公開から読了まで かなり時間を要してしまった
実は最近 A3!があまり好きではなくて
もうアプリを消してしまおうかな、なんて考えたこともあるくらい
だけど第9幕を読んで やっぱり私はA3!が好きだなぁと再確認することが出来た
GOD座と再度タイマンACTをすることになった時、まさか太一くんが立候補するとは思ってなくて 本当に驚いた
太一くんにとってGOD座時代は忘れたくて、忘れられなくて そんな苦しい暗い過去なんだと思っていたから
どれだけ謝って誠心誠意尽くしたって、みんなに許してもらえたって、自分の中の罪悪感はそう簡単に消えるものじゃない
ずっと付き合っていかなくちゃいけないし、謝ったって許してもらったって赦されはしない、それだけのことを自分がやらかしたんだって事実を忘れちゃいけない
でも 赦されなくとも、罪悪感を抱えたままでも、そんな過去を乗り越えてやりたいって思えるほど強くなっていたことに心底驚いた
私はあまり イベントに熱心なほうじゃないから 饅頭拳のことはよく知らないんだけど、きっとそこで何か大きなものを得たんだろうな(こうやってイベストがメインに絡まってくるのは非課金時間不足学生プレイヤーにはしんどい…)
A3!は「みんなが主役」というイメージが強くて
最初に劇団にいたのは咲也くんだけど、いつも彼が中心な訳では無いし、各組にリーダーはいるけど、彼らが裏方に回る時もある
それがとても面白く感じる
だから 今回の「太一と紬にフォーカスした秋冬組」というのは良いなと思った
ここで春や夏が出てきてしまうと 話が散らばってしまっていただろうから
今回の春夏はあくまでも裏から支える役目
主役は太一くんと紬さん(板の上ではなく、物語上の話)
この構成だからこそ GOD座との対立もより際立っていたと思う
GOD座に悔しい思いさせられたのは紬さんだけでは無いからね
太一くんにもGOD座と戦える機会があって良かった
やられっぱなしじゃそこで立ち止まったままになってしまうよね
負けでも勝ちでもいいから、進まないと
それから太一くんが自分に近い役を、紬さんが自分からは遠い役を望んだのも 2人の成長やGOD座(レニさん)に対する気持ちが見えておもしろかった
秋組に入る前は他人の真似をして自分を殺していた太一くんが自分を生かした自分らしい役を望み、今までの演技に自分を生かしてきた紬さんが自分を殺した役を演じる
そうすることでGOD座にいた頃の、今までの自分の殻を破ろうとする2人の強い決意が見えたし、周りのサポートの道筋も立った
A3!のすごいところは 役者の内面描写だけじゃなくて 芝居の構築もしっかり見せてくれるところだと思う
太一くんは今回 そのままの自分でも輝けるんだってことを証明することが目的だったから そのままの自分を演じればよかったんだけど、前回のタイマンACTでそのステップを済ませている紬さんは今回 自分とは真逆の存在を演じるわけで。そうなれば当然 演技には高度なものが求められる
人が人ならざるものを演じ、善良な紬さんが悪を自分の中に落し入れる
それが如何に大変なことか 演技なんて大して経験したことの無い私でもわかる
そこを冬組という仲間の力を借りて上手く嵌め込んでいくのはA3!らしいなと感じた
A3!は仲間との繋がりを何より大切にするよね
家族も出てこない訳では無いけど、結局は仲間
だからこそ組という小さな集団が大きな存在感を放つし、24人いてもちゃんとまとまりが出る
仲間か 家族か どちらかひとつにフォーカスして、そこからブレない
とても大事なことだと思う
万里くんと十座くんが太一くんの異変に気づいて話を聞いてあげるお兄さんっぷりも最高でしたね
あの2人は本当、面倒見いいんだよなぁ
秋組は年少2人以外みんなそんな感じだけど
今までたくさん頑張ってきた年少組にはたっぷり甘やかされておいてほしいです
つ〜か初代秋冬リーダーほんと良いな
まずは言わずもがな顔が良い
それから 冬の脆く儚い感じも、秋の強く優しい感じも 初代がこうあってくれたからこそ今があるんだなって感じられて良かった
ここから先、春夏の初代との絡みも楽しみだなぁ
雛森さんは何したのよほんと…何で仲間を避けてるの…
たぶん大丈夫だから、早く戻ってきて欲しいな
あの輪の中に貴方は必要だと思うの
円くんの本を志太くんと晴翔くんが演じたのもすごく良かったんだけど、GOD座の、レニさんの思い描く悪魔が見てみたかったな、という気持ちも少なからずある
レニさんは神に選ばれた人間だけが板の上で美しく咲けるんだと信じてる
だからこそ MANKAIカンパニーを否定しようと2度もタイマンACTを挑んできたし、MANKAIカンパニーに対立するようなGOD座を創って導いてきた
そんなレニさんの悪魔(=幸夫さんに対する気持ち)をあの二人の芝居で見てみたかったな
でも レニさんをただの悪じゃなくて、ちゃんと芝居に愛があって誠意もある人間として描いていたのはすごく良かったと思う
A3!のキャラクターはみんな芝居が大好きなんだよな
みんな芝居の尊さも深さも知ってる
だからこそ愛がある
舞台を題材にするコンテンツとして素敵な事だと思います
円くんの本もすごく良かった
三角くんのこと嫌いなわけじゃなかったんだね
自分とは違う兄が羨ましかっただけなんだ
だけど あの舞台の二人のように 違う道でもそれぞれ輝けることを知ったならもう大丈夫なんじゃないかな
このあと 三角くんと会ってどうなるかは分からないけど 2人がまた笑って兄弟に戻れるといいな
莇くんと志太くんのことはあまりにあっさり解決したから拍子抜けしてしまった
自分がずっと追いかけていた演劇の夢を幼なじみで大親友に先に叶えられてしまった志太くんの嫉妬は決して軽いものでは無いと思うし、自分が無神経なことをして 無意識に大親友を傷つけてしまっていたんだってことに気付いた莇くんの気持ちだってそう簡単に救われるものじゃないと思う
でも 友達との喧嘩なんて意外とそんなものだったりするのかな
こういうあっさりした片のつけ方はある意味では2人が今まで築き上げてきた信頼や愛情を見せてくれるものでもあったのかもしれない
学生ってことも関係しているだろう
大人になってこうなると そう簡単には終わらないからな…意地やプライドや罪悪感や いろんなものに振り回されてどうしたって紬さんと丞さんみたいに拗れる
大人になって素直に友達とぶつかり合うってなかなか難しい
まぁ、学生だとしてもやっぱり互いに思うところはあるだろうし、もう少し深い感情の部分を見せてくれても良かったんじゃないかな とは思うけど 今はそのターンじゃないってことなのかな
今回のメインはGOD座との対決によって太一くんと紬さんの成長を描くことだったんだろうし
初代カンパニーと新生カンパニーの絡み
レニさんの口から何が語られるのか
円くんと三角くんの関係はどうなるのか
この先も楽しみなことがたくさんある
それに九角さんやチンピラは誰の指示で動いていたのかっていうのも多少のモヤが残ったままだし
兎にも角にも 早く続きが見たいですね